フロントライン 2002 臨床哲学
〈自己決定〉を支えるとはどういうことか
吉田 みつ子
1
1日本赤十字看護大学
pp.252-255
発行日 2002年3月1日
Published Date 2002/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903922
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はじめに
自分があとわずかの命と知ったとき,人は残された時間の中で,何がしたいのかを明確に言語化することができるだろうか.痛みや不快感が緩和されれば,人は自分の残りの人生をどう生きるかを決めることが可能なのだろうか.
これは,私がある緩和ケア病棟で開かれるデス・カンファレンス注1)に参加する中で.たびたび浮かび上がってくる問いである.本稿では,緩和ケアにおける患者の〈自己決定〉と,それを支えるための医療者のかかわりについて考えてみたい.
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