特集 安静苦痛を緩和する—安全性とQOLの両立をめざして
患者の苦痛は消えたのか?—心カテ後の安静に伴う疼痛について患者と看護者への調査を実施して
香川 良江
1
1香川県立中央病院救命救急センター
pp.15-19
発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903641
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調査・研究の背景
安静に伴う疼痛は心臓カテーテル法(以下,心カテと略す)の術後の看護においてもっとも大きな問題とされてきた.最近はカテーテルの改良が進み,技術的にも進歩したため橈骨動脈からの穿刺もかなり増えたが,解剖学的に考えて大腿動脈からの穿刺のほうが断然容易に施術できる.そのため大腿動脈からの穿刺は,リスクの高い症例や複数のデバイスを使用する必要がある患者に行なわれることが多い.
これまで数多くの看護者が安静に伴う疼痛に大きな関心を持ち,解決に向けてあらゆる方法を研究してきた。疼痛部位に刺激を与えて筋の緊張をほぐしたり,神経の圧迫が一部分にかからないようにしたり,出血や循環不全といった合併症を回避しつつ許される体位変換を考えたりということである.
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