特集 末期肺癌患者とのかかわり方を考える
手術後再発し身体的苦痛を伴った患者とのかかわり
井口 裕美子
1
,
高波 さよ子
1
,
田野 裕子
1
,
島田 弥紀子
1
,
八木沼 正子
1
,
菊地 妙子
1
,
武田 弘子
1
,
飯田 美智子
1
1国立療養所東京病院1病棟
pp.1383-1387
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920951
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はじめに
当病棟は,呼吸器専門病院の中にあって,混合病棟の様子を呈し,肺癌は常に患者数の1/3を占めており,ターミナル・ケアを目的とする末期患者が,院内はもとより,他院から転院してきたり,また再入院する事例も多い.
肺癌の末期は,疼痛をはじめ,呼吸困難,去痰困難など,激しい身体的苦痛に加え,死に対する不安など,精神的な苦痛も強い,症例ごとの病態や進行,社会的な背景により違いはあるが,悲しい場面を見ることが多い.その中の1例で,当院で手術後,他院で外来加療,1年足らずで再入院,約2か月で死亡した患者を紹介する.
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