特集 安静苦痛を緩和する—安全性とQOLの両立をめざして
眼科術後患者の安静苦痛の緩和—安静基準の見直しと看護の工夫
足立 貴代美
1
,
的場 美幸
1
,
森 芳子
1
1天理よろづ相談所病院眼科病棟
pp.25-29
発行日 2001年1月1日
Published Date 2001/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903643
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
眼疾患の治療は,よりよい視機能を得るための方法の確立をめざして急速に進歩してきた.一方,糖尿病患者の増加による糖尿病網膜症や硝子体の液化によっておこる網膜剥離が増加している.これらの手術には,硝子体手術やガスタンポナーデ,シリコーンオイルで硝子体腔を置換する復位手術がほどこされる.手術後の安静は,タンポナーデ物質によって,各施設により異なるが,約1〜2週間の腹臥位安静が強いられる.そのため,患者の身体的苦痛や心理的苦痛は,はかりしれないものがある.本稿では,眼科術後の患者の安静にかかわる身体的苦痛と精神的苦痛を述べ,(1)安静度苦痛の改善,(2)苦痛緩和のための工夫,(3)事例紹介,を通じて私たち看護者が患者の苦痛緩和のために努力していることを紹介する.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.