特集 看護介入技法としての代替・補完療法
気功と私
小松 寛志
1
1峡西病院
pp.608-611
発行日 2000年7月1日
Published Date 2000/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903502
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はじめに
殺気とか気迫,気配という言葉がある.たとえば私たちは,背後に人が接近すればそれを感じることができる.これは人間に「気」があるからだ.また,感じ取る力は強弱の違いこそあれ,誰にでも備わっている能力であるが,気功師と呼ばれる人は,自分の気を意識的にコントロールして他者に影響を与えることができる.
さて,すっかり日常語になった「気功」だが,これは何千年も前から中国に伝わる自己鍛練と治療法である.しかし,これはなにも中国特有のものではない.この,見ることができないエネルギーに関する思想は世界中に存在していた.最近は気功の概念が病気の治療に限らず精神修養や芸術などの分野にまでも拡大されてきた.したがって現代の気功は,切り口が多岐にわたっている.今回,私は気功を実践している看護者の立場で,看護と気功療法について概観してみたい.
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