連載 気功の精神世界・18
儒教気功「復七規」の体験
津村 喬
1
1関西気功協会
pp.1058-1059
発行日 1990年12月25日
Published Date 1990/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611903267
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中国観気旅行
9月後半,2週間かけて中国山東省の泰山とその周辺に行ってきました。年に2回の中国観気旅行(観光でなく「気を観る」旅)の第8次でした。今回の目的が,ひとつは泰山という希有の土地の気を味わってみたいということにあったのはもちろんです。ここは遠い古代に東アジアのシャマニズムのセンターでしたし,また歴代の皇帝は就任するとここへ来て天に報告する儀式をしたところです。もうひとつはそこからすぐ南に曲阜という孔子の生まれた町があって,儒教の成立した土地の気配を知りたい,とくにシャマニズムと儒教の関係を知りたいということがありました。それ以前の神人融合の時代から人間界のルールを確立しようとした孔子が,なお「五十にして天命を知る」と人道から天道に回帰した秘密を知りたいということでもありました。そして更に,その仕組が儒教気功の中にどのように継承されたか,どのように見失われたかを研究してみたかったのです。
泰山の6,350歩の階段をかけあがったのはすばらしい体験でしたし,孔子の生涯の謎についても理論と実感の両面からかなり納得のいく答えがみつかりましたが,それについてはまた稿を改めるとして,ここでは私たちが体験した儒教気功について紹介しましょう。
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