巻頭グラフ かお
藤井あけみさん—チャイルド・ライフ・スペシャリスト,名古屋第一赤十字病院—遊びを通じて病気の子どもの発達と癒しを助ける
ふじい あけみ
1
,
本誌編集室
1名古屋第一赤十字病院
pp.288
発行日 2000年4月1日
Published Date 2000/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903435
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「チャイルド・ライフ・スペシャリスト」という,日本ではまだ耳慣れない職業に藤井さんが出会ったのは,夫の赴任に伴って渡ったアメリカでのこと.カリフォルニア州にあるミルズカレッジの大学院教育学部で,まず健常児の発達心理学を学び,病院と保育園で2年間,計1000時間の実習をこなした.
病院におけるチャイルド・ライフ・スペシャリストの役割は,入院・治療に伴う子どもの不安やストレスを軽減することと,年齢に応じた発達を援助することだという.それを主に「遊び」を通じて実現する.「苦痛が大きくて表情の乏しい子どもが,ちょっとした遊びで声を立てて笑うことがあります.その瞬間,子どもは苦痛から解放されます.それが大事な経験なんです」.
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