巻頭グラフ この時この一葉
「赤ん坊大会」を支えた助産婦たち
山根 信子
1
1看護史研究会
pp.286-287
発行日 2000年4月1日
Published Date 2000/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903434
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看護職のなかで助産婦は,戦前からいち早く専門職として社会的に認知され,地域社会と密接にかかわりながら活躍した.戦前の「産めよ,殖やせよ」「子どもは国の宝」の呼びかけのなか,助産婦の活動は脚光を浴び,地域の名士としての処遇を受け,若い自立心旺盛な女性のあこがれの職業となっていった.
助産婦の地域活動のなかで,もっとも住民に夢と希望をもたらしたものに「赤ん坊大会」(赤ちゃんコンクール)がある.全国各地で同様の運動があったが,特に福岡県久留米市では近年まで助産婦が中心になり活発に赤ん坊大会が開催されていた.
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