連載 あした天気にしてあげたい[わたしの救急奮闘記]・6
甦れ、鼓動
中村 恵子
1
1杏林大学医学部付属病院
pp.852-853
発行日 1991年9月1日
Published Date 1991/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900469
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DOA
「DOA患者」.この言葉が,最近新聞紙上などで目につくようになった.“Dead on Arrival”の略なのだが,日常語としてそのまま使われてしまうことに驚きを覚え,ある種の抵抗を感じるのは私だけであろうか.
“DOA”とは,「病院到着時死亡」ではなく,到着時にはすでに心肺機能が停止している状態,もしくはその患者を指している.私たちは,いつどのような場で心肺機能停止の人に遭遇するか分からないが,もしそういった人に出会った時には,その原因のいかんにかかわりなく,直ちに心肺蘇生法(CPR)を施す術を持つべきと考える.特に救急の場で働く看護婦は,そのような患者と対する機会が必然的に多くなるので,心肺蘇生法の理論と実践技術を習得しておくことが必須であり,大事な基礎となる.
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