特集 結果の出せる褥瘡対策チームを作ろう
リスクマネジメントとしての褥瘡管理システム
神谷 紀子
1
,
岡本 泰岳
2
1トヨタ記念病院保健相談室
2トヨタ記念病院形成外科
pp.122-127
発行日 2003年2月1日
Published Date 2003/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100915
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科学的根拠に基づく実践で褥瘡は予防できるといわれている.褥瘡発生によって患者のQOL(Quality of life)は低下し,在院日数超過,医療費高騰など,経済的な問題も発生する.褥瘡は予防することが重要であり,そのためには医療者全体で取り組む必要があると強調されてきた.当院では1999年より,クリニカルパス作成を機に形成外科医師,コメディカル,看護師が参加し,褥瘡対策を行なってきた.また,看護部では2000年より看護質向上委員褥瘡対策チームが褥瘡予防体制の整備を行なってきた.
そして2002年度,院内の診療報酬委員会の分科会として「褥瘡対策・NST(Nutrition Support Team)分科会」が活動を開始した.この分科会の褥瘡対策としての活動は,「褥瘡発生のリスクマネジメント」と「褥瘡予防・治療の啓蒙教育活動」を目的としている.医師,コメディカル,看護師が参加し,院内に褥瘡管理システムを構築し(図1),院内全体で褥瘡予防に取り組んでいる.
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