Japanese
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特集 リスクマネジメント
リスクマネジメントシステム導入の動向
The trend of the medical risk management in recent years.
梁井 皎
1
,
小室 裕造
1
,
大坂 顯通
2
Akira Yanai
1
,
Yuzo Komuro
1
,
Akimichi Ohsaka
2
1順天堂大学形成外科
2順天堂大学輸血学
1Department of Plastic and Reconstructive Surgery, Juntendo University School of Medicine
2Department of Transfusion Medicine and Stem Cell Regulation, Juntendo University School of Medicine
キーワード:
リスクマネジメント
,
医療安全
,
日本医療機能評価機構
Keyword:
リスクマネジメント
,
医療安全
,
日本医療機能評価機構
pp.309-315
発行日 2005年4月10日
Published Date 2005/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100074
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はじめに
近年,医療を取り巻く環境には大きな変化がみられる.すなわち,マスメディアによる医療事故報道に加えて,DPC(Diagnosis Procedure Combination)制度導入による新しい医療制度の導入,限られた医療費のなかでの医療施設に対する医療安全体制確保の義務化,さらに混合診療の導入などである.
医療行為を行う際に患者に安全な医療を提供することに注意を払わない医療従事者はいない.しかしながら,その医療行為のなかで時に大なり小なりの問題が起こることを避けることはできない.大きな問題の一つは「事故」で,小さな問題には「インシデント,あるいはヒヤリ・ハット」がある.特にさまざまな身体的障害をもつ患者に対するリハビリテーションの現場は「事故」ならびに「インシデント」が起きやすい環境にさらされている1).
本稿では,医療施設に求められる医療安全体制(リスクマネジメント体制,リスクマネジメントシステム)の基本とその導入動向について述べる.
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