特集 在宅における褥瘡ケア
在宅褥瘡ケアの基本と工夫
褥瘡局所治療の考え方とポイント―TIMEコンセプトを中心に
岡本 泰岳
1
1トヨタ記念病院形成外科
pp.241-246
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100059
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褥瘡ケアへの関わり
外科的再建術から予防および保存的治療へ
私が褥瘡に関わるようになったのは,15年ほど前,形成外科医として褥瘡を手術で閉鎖して治療したことが始まりでした。当時所属していた病院では,手術適応症例(全身状態は比較的良好で,深い褥瘡を保有)は毎月コンスタントにあり,術後の成績も良好だったので,患者さんや介護者の方ばかりでなく,病院スタッフからも感謝されました。そんなわけで,永らく私は「褥瘡の治療は外科的再建術が最良である」と信じて疑いませんでした。
その後,現在の病院に赴任しましたが,最初の2年は,やはり他診療科から依頼された褥瘡を外科的再建術で治療するのみの関わりでした。
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