新連載 from KOBE 「後輩」を育てる総合実習①
連載を始めるにあたって
高田 早苗
1
1神戸市看護大学
pp.929-931
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100642
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私は,仕事は忙しいほうが好きだ.あまりにも多忙だとさすがに消耗してしまうが,時間があると生産性が上がるかというとそうでもない.ちょうどよいペースがあるのだろうが,そうはならないのが仕事というものである.総合実習は,学生に忙しい思いをさせるのが1つのねらいである.学生だからといって,常にじっくりというのではためにならない.逆境でこそ真の力が試される.打たれ強くタフに育ってもらいたいと思っている.
1999(平成11)年,神戸市看護大学は完成年次を迎え,第1次カリキュラム改革に着手していた.新カリキュラムのいわば目玉として位置づけた総合実習は,看護チームの一員として複数の患者を受け持ち,できるだけそのケアに責任をもつというものである.実習運営委員会を中心とした検討を重ねたうえで目標を掲げ(表),実際にスタートしたのは,厚生労働省や文部科学省で看護基礎教育における実践力強化の方針が強く打ち出された頃,2003(平成15)年度であった.
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