連載 周手術期の臨床看護判断を磨く 手術侵襲と生体反応から看護援助を組み立てる⑥
消化器系への影響と看護
鎌倉 やよい
1
,
深田 順子
1
1愛知県立看護大学
pp.872-877
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100374
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共通する変化に個別の情報を重ねる
消化器系への影響と看護においても,前回までの循環器系・呼吸器系と同様に,手術によって必然的に引き起こされる生体反応を軸に,患者個別の情報を重ね合わせて,術後の状態を予測していきます.個別の情報とは,「患者が受ける手術に関する内容」と「患者の身体内部の状態」です.
消化器系では,全身麻酔に関する情報として「麻酔方法,麻酔時間,麻酔薬など」,手術に関する情報として「手術部位,疼痛など」,患者に関する情報として「年齢,栄養状態,電解質の状態など」の情報を重ねて,術後患者の消化器系の状態を予測します.このようなプロセスを経て,術後の看護診断,介入方法を検討し,術前から術後までを見通した個別のケアを提供することができます.
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