連載 周手術期の臨床看護判断を磨く 手術侵襲と生体反応から看護援助を組み立てる(3)
循環器系への援助を組み立てる
深田 順子
1
,
鎌倉 やよい
1
1愛知県立看護大学
pp.570-577
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100314
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手術侵襲による循環器系への影響として,循環血液量が傷害期(Moore)では減少するリスクが,変換期(Moore)では増加するリスクがあります.さらに,その問題は「体液量平衡異常リスク状態」として看護診断し,看護していくことを第2回で学習しました.術後は,生命の危機的状況に直結する循環器系への影響を的確に判断し,異常を早期に発見し対応することが重要となります.そこで,第3回では具体的な事例をふまえて,循環器系への影響を判断し,その結果から援助を組み立てていきます.
手術侵襲による循環器系への反応に影響する個体の内部環境の条件
第1回で復習したように,一定の手術侵襲に対して一定の共通した生体反応が引き起こされますが,個々の生体反応の内部環境によって,その反応の強さと持続性が変化します.
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