フロントライン
糖尿病治療の現在と未来―サイエンスとヒューマニズムに基づく医療従事者のあり方
門脇 孝
1
1東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科
pp.43-48
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100271
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
糖尿病の疫学とEBM
糖尿病の患者数は,2002年の糖尿病実態調査では740万人とされ,いまなお急増しており,この50年間で31.5倍になった.糖尿病は,単に患者数が多いというのみならず,その予後としてさまざまな血管合併症を起こしてくること,また高血圧,高脂血症など脳卒中,心筋梗塞の危険因子を合併することが多いことから,わが国ではもっとも重要な疾患の1つとされている.
糖尿病の原因を解明することが,正しく治療する,あるいは予防する基礎となる.そこで,最近の糖尿病研究の進歩を踏まえ,近未来の高度先進医療の展望と,これからの医療従事者のあり方について述べたい.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.