特集 周産期の「食」
母と子へのアドバイス:自然流食育
真弓 定夫
1
1真弓小児科医院
pp.490-495
発行日 1999年6月25日
Published Date 1999/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902187
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はじめに
私が小児科医になって,44年がたちました。その間,子どもたちの体格は昔では考えられないほど大きくなりました。その反面,残念ながら,心身の健康は劣化の一途を辿っています。
まず,野生動物にはみられないアレルギー疾患(気管支喘息,アトピー性皮膚炎,アレルギー性鼻炎,滲出性中耳炎など)が激増しています。また,昭和20年代にはその名称すらなかった「成人病」(癌,脳血管障害,心臓疾患など)が増加,しかも低年齢化して「小児成人病」などという不自然な名称が生じたため,「生活習慣病」と改められました。さらに,不登校(園),非行,いじめ,学級崩壊など,以前には考えられないような子どもの異常行動が認められるようになりました。
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