特集 NST
NST(ノンストレス・テスト)の基本
村田 雄二
1
,
土井 茂治
1
1カリフォルニア大学アーバイン校産婦人科
pp.711-718
発行日 1995年9月25日
Published Date 1995/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901313
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通常,外来や病棟において分娩前胎児評価に用いられる胎児心拍数モニタリングは2つの要素から構成されている。第一に胎児の心臓からの信号を認識し,即座にそれを加工処理して1分間当たりの心拍数に表現するものであり,第二に子宮収縮を認識するものである。そして,それぞれが信号を得る様式により内測法と外測法とに分類されている。
NST(ノンストレス・テスト)とは子宮収縮というストレスを加えない状態で胎児の心拍の変化を見るテストである。この検査の最も大きな利点は,禁忌がなく簡易に胎児の状態が良好であると確認できること,大きな欠点としては状態の良い胎児にもしばしば非反応型という結果がでることである。つまり,sensitivity(良いものは良いといえる)は高いが,specificity(悪いものは悪いといえる)は低いとされている1)。
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