特集 第22回ICM学術大会
大会印象記
“北”の女と“南”の女;状況の違いを認識
大原 多喜子
pp.85-87
発行日 1991年1月25日
Published Date 1991/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900252
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
近代テクノロジーヘの疑義
本ICM大会の主要なテーマに取りあげられたものの1つに,「助産婦とテクノロジー」もしくは「自然とテクノロジーの調和」というテーマがありました。講演や全体会でこれらのテーマが設定されただけでなく,課題ごとに分けた分科会の中でも,形を変え言い方を変えて,本テーマに関することが語られていたと思います。
それは,想像の域を超えたテンポで進展する近代医療技術が産み出す,胎児診断や人工授精,その他さまざまな医療介入技術に対して助産婦はそれらをどのように受けとめ,考えるべきか,そして何をなすべきかという課題をつきつけられているということだと思います。また,すでに取り入れられている超音波診断や会陰切開,NSTなどの医療介入に対しても,助産婦はどのように考え,扱うべきか,という問題提起でもありました。
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.