特集 妊娠中毒症—最近の考え方
妊娠中毒症の治療—食事療法を中心として
塚田 一郎
1
1長津田厚生総合病院産婦人科
pp.489-495
発行日 1990年6月25日
Published Date 1990/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900112
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はじめに
妊娠中毒症の治療の基本が安静と食事療法であることは昔から変わりはないが,1940年代の末期から優れた降圧剤や利尿剤が次々と開発され,1950年ごろから1970年代の終わりごろまでは,薬物療法が治療の中心になった感があった。
これらの薬剤によって,高血圧や浮腫の治療は容易となり,一見極めて有効な治療法のように思われたが,妊娠中毒症に多い胎児発育不全や死産の頻度については,ほとんど改善が見られなかった。
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