臨時増刊特集 診断基準とその使い方
VIII.腎・尿路疾患
妊娠腎(妊娠中毒症)
岡 匡嗣
1
,
加藤 暎一
1
1慶大内科
pp.2081-2085
発行日 1977年12月5日
Published Date 1977/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207604
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はじめに
妊娠の経過中あるいは産褥期には,浮腫,蛋白尿,高血圧,時に痙攣や意識障害などが合併しやすいことが古くより知られていた.この中には,妊娠後期に発症し,分娩後速やかに軽快ないし治癒する(いわゆる純粋妊娠中毒症)ものと,妊娠前から腎疾患あるいは高血圧疾患などを有しており,妊娠の早期から顕症化して分娩後も症状の持続しやすいものとの2種類のあることが知られていた.これらは広く妊娠中毒症(toxemia of pregnancy)と呼ばれてきた.
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