Modern Therapy 産婦人科と東洋医学・Ⅱ
妊娠中毒症と漢方療法
山本 浩志
1
,
江口 勝人
1
,
河野 一郎
1
,
関場 香
1
,
真鍋 立夫
2
Hiroshi Yamamoto
1
,
Tatuo Manabe
2
1岡山大学医学部産婦人科教室
2四国鍼灸専門学校
pp.355-359
発行日 1981年5月10日
Published Date 1981/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206431
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漢方薬をどのような疾患に用いるにしろ,根本的には二つの考え方がある。一つは漢方薬である以上,東洋医学的に患者の症状や体質よりその「証」を決定し,これに応じた漢方薬を用い,効果を問うことである。
もう一つは一般の医師,すなわち東洋医学的教育を受けておらず,それを頭から信じることができない者にとっては,まずある漢方薬を特定の疾患に用い,その有効性や副作用を調べ,有効な場合はどのような症例になぜ効くのかを検討することである。これは漢方薬を新薬のように扱い「客観化」と「再現性」につとめるやり方である。しかしこの場合でも,できれば東洋医学的眼と思考をもって東西の医学の橋渡しをするつもりで使用することが望ましいと思われる。
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