栄養指導の実際
4.妊娠中毒症の食事指導
西原 豊子
1
1東京都済生会中央病院・食養科
pp.246-247
発行日 1976年4月25日
Published Date 1976/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205026
- 有料閲覧
- 文献概要
今回は妊娠後期中毒症について述べる。浮腫,高血圧,蛋白尿を主症状とするもので,妊娠によって発生し,ほとんど妊娠末期に発生する。その原因は不明のようである。
妊娠中毒症には先の3種の症状が単独に発生する純粋型と,3種の症状が合併して発生しているような混合型とあり,その他妊娠中毒症の特殊型として,子癇,胎盤早期剥離,妊娠中毒症による肺水腫,脳出血などがある。近年妊娠中毒症で重症のものは少なくなっているが,中等症,軽症のものはそう減っていない。最近の当院の状況をみると15%前後の発生である。このほとんどが純粋型で,浮腫,高血圧,蛋白尿であり,混合型は少ないようである。他の施設も純粋型が多いと思われる。
Copyright © 1976, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.