研究・調査・報告
産科施設における母乳栄養の意職調査
仲村 美津江
1
,
島尻 貞子
1
,
伊敷 和枝
1
,
宮城 明子
1
1琉球大学医学部保健学科保健医療学講座母子保健教室
pp.860-865
発行日 1987年10月25日
Published Date 1987/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207240
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はじめに
母乳哺育は,乳幼児の身体的・精神的発達,特に母子相互作用と重要な関わりがある1)2),と指摘されており,また,母乳には抗菌性があるために児の罹患率や死亡率が低い3)ことから,母乳育児の重要性や利点が強調されて久しい。
ところで,昭和55年厚牛省調査報告4)によると,生後2〜3か月未満の乳児で,母乳のみで育てられているのは40.2%,3〜4か月未満ては34.6%に減少しているという。これは,母乳哺育が積極的に推進される以前の昭和45年の30.3%5)よりはわずかに増加しているものの,母乳哺育推進の困難さを感じさせるものといってよい。また,母乳哺育の利点を十分理解していながら,母乳で哺育する母親は少ないという現実を考えると,母親が母乳を中断してしまう理由を見出し,それに対応していくことが母乳哺育を推進していくうえで不可欠である。
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