特集 マタニティーブルーと産褥期うつ病の臨床
妊産褥婦へのカウンセリング的接近
堀口 文
1
1獨協医科大学産婦人科
pp.582-589
発行日 1985年7月25日
Published Date 1985/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206681
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はじめに
母児間の相互作用が児の正常な心身の発達にいかに大切なものかは,今更申し上げることもないと思います。しかし新生児の必死な母親への働きかけにもかかわらず,母親が情緒障害のため,これに応ずることができなければ,その児にとって成長のスタートでブレーキがかかることになりましょう。
分娩が精神的外傷体験となりますと,身体的内分泌的変動と相まって,しばしば分娩後一過性の精神障害であるマタニティーブルーや産褥精神病の発症に深いかかわりを示します。
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