連載 源流への旅
子産み子育て考・3
初体験
宮里 和子
1
,
坂倉 啓夫
,
菅沼 ひろ子
2
,
鎌田 久子
3
,
末光 裕子
4
1国立公衆衛生院衛生看護学部
2聖母病院分娩室
3成城大学文芸学部(民俗学)
4東京江戸川区・教育相談室
pp.540-543
発行日 1985年6月25日
Published Date 1985/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206670
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§はじめに
生物学的に見ると,思春期を越え,生殖可能な機能が備われば当然春期発動となるのが生物のあり方である。人間の場合,いろいろな制約があるし,また逆に環境の刺激により促進的に働くこともあるので,初体験が何歳位であるとか,男女両者がどんな態度をとるとかは簡単に決められない。極端ないいかたをすれば,人それぞれにより異なるといった方がよいと思う。JASE(日本性教育協会)が昭和49年に調査した結果では,17歳の性交経験率は,男9.2%,女4.6%であったが,昭和56年には,それぞれ9.8%,7.6%と報告されており,性の初体験年齢は過去7年間に低下してきた1)。
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