Medical Scope
第7回周産期医学国際シンポジウムから(5)
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.1061
発行日 1984年12月25日
Published Date 1984/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206568
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第7回周産期医学国際シンポジウムのもう1つの話題は超音波断層診断に関してで,奇形診断ではいかに妊娠早期にそれをみつけるかなど多くの話題がありました。何といっても,ホビンズ教授はこの分野での第一人者ですから,彼の示したきれいな断層写真のスライドには会場からため息がもれたほどでした。小さい胎児の手指の合指症までがすばらしいエコーの映像で妊娠初期に診断されていました。エコーによる胎児奇形をいかに妊娠週数の早期に診断できるかという点にポイントが当てられていました。
今までは,妊娠17〜20週ぐらいで,胎児の奇形をチェックするために,全妊婦をスクリーニング的にみる方法がよいとされていましたが,もっと早くから多くの奇形が発見されており,妊娠12週頃でも,かなりそれが可能だという事実も示されていました。また,そのためには,かなりよい器械と優秀な技師が必要だということもわかりました。
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