Medical Scope
第7回周産期医学国際シンポジウムから(4)
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.975
発行日 1984年11月25日
Published Date 1984/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206553
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第7回周産期医学国際シンポジウムで大きな話題になった2つのテーマが,胎児心拍数モニタリングと超音波断層法による胎児診断でした。今月は,そのポイント的なところをお話ししましょう。
分娩前,分娩中の胎児心拍数モニタリングがルチーンに行なわれるようになってから,周産期死亡率,新生児の罹病率が著しく減少してきたことは,すでに,多くの学者の報告からも分かります。今回も,イギリスからグラント教授が,スウェーデンからはインガマルソン教授が長期間の細かい成績を示し,いかに周産期医学が胎児心拍数モニタリングのおかげで発展の一路をたどっているかということを納得させてくれました。ところが,よく考えてみると,こうして周産期死亡率が減少してきて,今まで育たなかったようなベビーが健康に育つようになったというのは,一体どのような症例に多いのでしょうか。皆さんはこんなことを考えてみたことがあるでしょうか。
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