ペリネータルケア・19
極小未熟児の栄養をめぐる諸問題
竹内 徹
1
,
横尾 京子
2
1大阪府立母子保健総合医療センター
2大阪府立母子保健総合医療センター周産期2部
pp.543-546
発行日 1984年7月25日
Published Date 1984/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206476
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はじめに
極小未熟児の生存率が高まるにつれて,その子どもたちをいかに栄養するかが重大な問題となってきた.これら極小未熟児は,(1)栄養学的な予備力(reserves)が少ないこと,(2)成長および発達には高い栄養学的需要が充たされなければならないこと,(3)消化器系統の未熟性が強いことなど,によって,特有な栄養学的諸問題に直面することになる.不適当ないし不充分な栄養を与えると,単なる生命予後だけでなく,生涯にわたる影響を及ぼす可能性があることから,極小未熟児の栄養法は,呼吸・循環系の生命維持と同様に重要視されなければならない.今回は,極小未熟児の栄養に関して,いくつかの基本的な問題点と未解決の問題に焦点を絞って述べる.
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