Medical Scope
極小未熟児の予後をめぐって
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.126
発行日 1978年2月25日
Published Date 1978/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205342
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昭和52年7月21日から3日間,第13回日本新生児学会が神戸で開催されました。このなかで,最近話題になっている極小未熟児についての活発な討論がありましたので,今日は,その問題点を中心に解説したいと思います。
WHOでは,極小未熟児とは出生時の体重が1,000g以下の症例をさしていますが,私たちも実際には1,300g以下ぐらいだと,つい極小未熟児といってしまうようなことがあります。しかし,ここはきちんと定義にしたがって,今日からは初体重1,000g以下の症例ときめてかかることにしましょう。このような極小未熟児の保育にあたって,私たちの最も気になるのは予後との関連ある事項です。非常に多くの施設から極小未熟児の保育成績が発表されましたが,私たちが考えているより,よい保育成績が多かったのは,このような診療にあたられる方々の非常な努力によるものと思いました。
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