Medical Scope
母体搬送maternal transportの重要性〔3〕
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.875
発行日 1983年10月25日
Published Date 1983/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206331
- 有料閲覧
- 文献概要
早産やPROMでは低出生体重児が生まれることは確実に予測されることなので,最近は一段と救命することができるようになりました。
非常に体重の低いベビーなどは,ぜひmaternal transportにして,生まれてすぐのベビーをNICUへ収容すれば,それだけ予後はさらに改善されるわけです。そんな成績はアメリカでも数多く発表されています。オハイオ州の州立大学の周産期センターでは,表4のように院外出生で運ばれてきた500gから1,250gまでの低出生体重児の死亡率は,有意に院内出生児より高かったとしています。また,表5は,アリゾナ州の成績ですが,妊娠34週未満,あるいは初体重1,750g未満の低出生体重児では約2倍も死亡率がmaternaltransport例で減少しているということです。
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.