私と読書
「マタニティ・ブルー:産後の心の健康と治療」—K・ドールトン著 上島国利・児玉憲典訳
青木 伸子
1
1東大医学部付属病院
pp.872-874
発行日 1983年10月25日
Published Date 1983/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206330
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産科医療のエアーポケット,産褥期のケアに反省を促す
産褥期はホルモンの急激な変動に心身の疲労が加わり,精神的に不安定な状態になりやすい。これらには「産褥期うつ」や「マタニティ・ブルー」などの比較的軽症の段階から,精神症状を発症し社会的不適応をきたす「産褥期精神障害」までの,さまざまなレベルのものがある。これらはまた,育児ノイローゼ,嬰児殺し,離婚,自殺などの社会問題としてしばしば浮かびあがってくる。
われわれ産科スタッフはこれらの問題をどのように認識しているであろうか。
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