研究・調査・報告
母乳中心主義栄養法と高ビリルビン血症との関係
原 里子
1
,
村上 文子
1
,
保田 晴子
1
,
岡 敏明
2
,
石川 睦男
3
1旭川医科大学医学部付属病院
2旭川医科大学小児科
3旭川医科大学産婦人科
pp.815-818
発行日 1983年10月25日
Published Date 1983/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206320
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はじめに
全国的に,母乳栄養の重要性が再認識されている今日,当院においても開院以来,母乳中心主義栄養法を実施し,60〜70%の母乳栄養の確立をみている。しかし母乳栄養にともなう問題の1つとして,特発性高ビリルビン血症(以下高ビ血症)との関係が一部で指摘されているので,母乳栄養と高ビリルビン血症との関係を,私たちは調査してみた。その結果,昭和53年の調査では,出生後の体重減少からの回復が不良な群に,有意に高い高ビ血症の発生が認められ,摂取カロリーの不足と,高ビ血症発生との関連が疑われた。しかし54年に更に行なった調査では,この点に関し有意の関連性が認められなかった。したがって,どちらの成績が本当かを明確にしたいと考えて,調査例数を更にふやして再調査を行なってみたのでここに報告する。
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