研究・調査・報告
母乳中心主義栄養法と生理的体重減少について
原 里子
1
,
大久保 アヤ子
1
,
横山 和枝
1
,
宮野 洋子
1
,
葛原 貞子
1
,
岡 敏明
2
,
岡 隆治
2
,
石川 睦男
3
1旭川医科大学附属病院産婦人科病棟
2旭川医科大学小児科
3旭川医科大学産婦人科
pp.621-623
発行日 1980年9月25日
Published Date 1980/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205763
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1.はじめに
当院(旭川医科大学病院)においては新生児室を開設以来,母乳中心の栄義法を行なってきた。すなわち,正常新生児に対しては,生後8時間で10%ブドゥ糖水を与え,母親による直接授乳は,異常がない限り,分娩後12時間で開始する。初期の母乳不足分は10%ブドウ糖水で補い,生後5日目までは新生児に人工乳を与えないという方法である。その結果は,すでに本誌(1979年Vol.33,No.7)にも報告したように,高い母乳栄養の確立を認めたが,生後6日目における体重回復は,他施設と比較すると遅れる傾向にあり,退院時までに生下時体重に回復しない児を多く認めた。そこで今回は,当院における,母乳中心栄養児の生理的体重減少の推移を調査したので,ここに報告する。
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