臨時増刊特集 診断基準とその使い方
XI.小児の疾患
新生児高ビリルビン血症
井村 総一
1
1日大小児科
pp.2171-2174
発行日 1977年12月5日
Published Date 1977/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207630
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はじめに
新生児の大部分は,新生児期にいわゆる生理的黄疸と呼ばれる一過性の黄疸(高間接ビリルビン血症)を経過する.この生理的黄疸の原因は単一のものではなく,多くの因子が関与しており,ビリルビンの産生,肝におけるビリルビンのとり込み,抱合,排泄,腸管からのビリルビンの再吸収(腸・肝循環)などビリルビン代謝のいずれのステップにおいても,成人に比べて黄疸を増強する方向に働いていることが明らかにされている.
Maisels1)は生理的黄疸の発症に関与する因子として以下の事項をあげている.
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