インターホン
語りつがれるお産─主体性を産む
矢島 ゆか子
1
1三森助産院
pp.632
発行日 1983年8月25日
Published Date 1983/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206283
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ひと昔前までは今のように,お産に関する本もなかったし,母親学級のような場もなかった。若い主婦たちが近所の先輩主婦から"お産"とはどのようなものか,どうすれば良いのか,何を用意するのか等を耳で聞くことにより,自分は何を,どのようにすれば良いのかを知り,おかみさんたちに助けられながらお産をしていった。
でも今,現代においては,核家族化の進行とともに近所付き合いも稀薄になり,自分は何もしなくても病院やその他の施設がうまく産ませてくれるという他力的──全ておまかせ主義のお産になってしまった。そして,無事に産めなかった時は病院が悪い,医者が悪い,それ補償だ,という時代になってしまった。
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