連載 宝物,教えてください・63
「主体的なお産をした私たち」
髙田 昌代
1
1神戸市看護大学 看護学部
pp.317
発行日 2021年5月25日
Published Date 2021/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1665201782
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私を母親としても,助産師としても大きくステップアップさせてくれた,私の第2子の出産を題材にした教材・指導用ビデオ「主体的なお産をした私たち」が,私の宝物の一つです。1993(平成5)年,ちょうどこの時期,正木助産院(正木かよ先生)に集まった母親たちと一緒に,一人の母親として「主体的なお産を考える会」の活動をしていました。全国のお産にまつわる女性たちのグループが台頭し,いいお産の日にイベントをするなど「お産は産む女性自身のものだよね」というムーブメントがあった頃です。この思いを,多くの女性たちに伝えたい,学生にも伝えたいと話し合っていたころ,「そういえば,私妊娠してる。ぜひ私を題材に」という話になり,にわかに「助産婦業務研究会」を発足し,ビデオ作製の話となったのです。その過程の中で,改めて「産むとは」を考える機会をいただいたことは,私の人生にとって大きなチャンスでした。今見ると,恥ずかしくもあり,うれしくもありです。
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