分娩監視装置とデータの読み方・4
胎児心拍数図の読み方[3]—胎児心拍数基線細変動(fetal heart rate baseline variability, FHR baseline variability)
室岡 一
1
1日本医科大学産婦人科
pp.273-276
発行日 1982年4月25日
Published Date 1982/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205998
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今回は再び胎児心拍数基線に戻って,前回とは別な見方を基線について行なわなければならない,つまり基線の細かい波形をみてゆくのである.たとえばある時点での胎児心拍数が144心拍/分(bpm)で,次に150bpm,次が146bpm,その次が140bpmであったとすると,これは変動のある心拍数で,変動幅は6bpm,4bpm,6bpmである.ところが別の症例である時点の心拍数が144bpm,次も144bpm,その次は143bpm,次が144bpmであると,その変動幅は1-0bpmでほとんど変動がないことになる.このような変動をvariabililyといい,Hammacherはoszillationと呼び,Honは古くはbaseline irregulari-tyと呼んでいた.
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