特集 妊娠・出産とこころの変化
家族の変動と母性をめぐる精神的不安定要因
堤 マサエ
1
1山梨県立女子短期大学
pp.114-120
発行日 1982年2月25日
Published Date 1982/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205970
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はじめに
筆者に与えられた課題は,妊産褥婦に影響を及ぼしていると考えられる戦後の社会構造の変化,とくに家族の変化について解説することである。
妊産褥婦の精神面に影響を及ぼしている要因には,個人特有のパーソナリティを中心とするさまざまな個人的諸要因と,個人をとりまく第一次的な集団である家族・近隣,第二次的な集団である職場など集団的諸要因,さらに,全体社会の動向など社会的諸要因と,さまざまなレベルの要因が関連している,と考えられる。ある場合には,それらのレベルの要因が彼女らに間接的に影響を及ぼしたり,直接的に影響を及ぼしたりする。
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