増刊号 Common Disease 200の治療戦略
循環器疾患
不安定狭心症
土井 修
1
,
光藤 和明
1
1倉敷中央病院循環器内科
pp.39-41
発行日 1995年11月30日
Published Date 1995/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903975
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疾患概念と病態
不安定狭心症(UAP)は,①1~2ヵ月以内の新規発症で軽労作で誘発される,②安定狭心症の増悪(頻度の増加,より軽労作で誘発される),③安静時にも発作がある(血管攣縮性狭心症は除く),という3条件の一つ以上有するもので,急性心筋梗塞(AMI)に移行する可能性が高く,適切な治療が望まれる.
UAPに含まれる範囲は広く,病態は複雑であるが,基本的には既存のアテロームに何らかの傷害が生じ,①血小板凝集による血小板血栓の形成,②フィブリン血栓の形成,③冠動脈スパスム,などが種々の程度に関与して発症するものと考えられる.
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