アメリカ便り・9
胞状奇胎の細胞遺伝学的研究
佐々木 茂
1
1ウィスコンシン医科大学
pp.789-792
発行日 1981年10月25日
Published Date 1981/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205917
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■はじめに
前号でお知らせした"999ドルで分娩を引き受けます"という病院側のもくろみは見事図にあたったようです。このところすっかり減少していた分娩数が早くも上昇カーブを示してきました。そして同時に勤労婦人のために,ダウンタウンに開設された夜間妊婦診察室が大変評判になっています。そのためレジデントたちにとっては,その分よけいに忙しくなったわけですが,当地の『ミルウォキージャーナル』が夕刻まで働くレジデントの写真を大きく掲載して,マスコミがこれをバックアップした形になっています。病院のカフェテリアにある掲示板には,アラバマ州や遠くはオレゴン州など数州のマスコミが,同じようにこのシステムをとりあげ報道している新聞記事の切り抜きが貼られていて,やはりここで始められた999ドルの分娩請負い方式は,全国的に注目の的となっていることがわかりました。
さて今月は,胞状奇胎について最近の知見を私の研究成績も含めてお話してみたいと思います。
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