分娩体験記
自己流にラマーズ法を試みて
船橋 恵子
pp.793-800
発行日 1981年10月25日
Published Date 1981/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205918
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1979年12月7日早朝,自宅近くの小さな診療所で,私は次男を出産した。産院の協力はなかったが,夫と私は,勝手に独習したラマーズ法を試み,その効果に驚いている。教科書は,尾島信夫著『新ラマーズ法図説』鳳鳴堂書店1979年刊。特に練習の教室に通うこともせず,夫婦で暇をみつけては練習を重ねてきたものだが,1978年2月に同じ所で出産した長男の場合とは,雲泥の差であった。
初産ということもあったが,長男の時は,微弱陣痛に前期破水,発熱が重なり,しかたなく陣痛促進剤の点滴をのべ8時間も受けて,丸3日かかり,分娩室に入るまでたいへん苦しかったと記憶している。分娩室に入ってからは,楽になり,意外に速く自然分娩できたのだが,そのときは,もう二度と産みたくないと思ったものだ。
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