研究・調査・報告
切迫流産予後判定に関する臨床統計的観察
坂本 由起子
1
,
尾崎 博臣
1
,
薙野 ミエ子
2
1熊本大学医学部付属病院中央分娩部
2熊本大学医学部付属助産婦学校
pp.514-522
発行日 1979年8月25日
Published Date 1979/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611205584
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1.はじめに
妊娠初期に性器出血,下腹痛,腰痛等の症状を主訴として来院する婦人は多く,そのうちの半数以上は切迫流産と診断され,精査,治療を受けている。
流産の原因は多元的でかつ,その症状も多様であり,切迫流産と診断し,また各々の症例に対し,加療して有効かどうかを判定することは,非常に困難なことといわれている。治療法自体も対症療法である安静,鎮痙剤・止血剤の投与が主体をなし,ホルモン療法,ビタミン療法など補助療法としての域を脱し得ない。
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