連載 キャンパス便り
助産婦への夢を託して—信州大学医学部付属助産婦学校
岩佐 いく子
pp.128
発行日 1974年2月25日
Published Date 1974/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204668
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アルプスを背に学ぶ
西には北アルプス,東に美ケ原をながめ,私たちの学校は松本市街地より少し北の信州大学構内に,臨床検査技師学校,看護学校とともに合同の校舎として位置している。昭和38年信州大学医学部付属助産婦学校として開校してから11年目と歴史は浅いが,そのアルバムをひもといたとき,第一線で活躍されている先輩たちを発見し,大きな喜びと希望に胸おどらせる。また,桐の木同窓会もあり,今年は10周年記念を迎え,内外ともに活気に満ちている。
4月から6月いっぱいは講義である。やっと春らしくなった風を肌に感じながら,母子保健,産科学,etcと睡魔と戦いながらノートをとる。またグループ研究もさかんで,「各国の母子保健の実態」とか母親学級の資料集め,クラス研究など20名の中できょうはこっちのグループで研究,明日はあっちで資料集めと,昼間は講義,夜は研究会と忙しい毎日である。そして臨床で帝切があるといえばとんで行き,めずらしい症例があればレポートしてクラスで学習する。また医局との症例報告会に出席したり,信越地区産婦人科学会などもあり,学ぶに暇なしの毎日である。このような中でやはりいちばん楽しかったことは,実習室でのファントームを使っての分娩介助練習や,家庭訪問のロールプレイイングである。(写真は核家族家庭への新生児訪問の実習風景)また母子栄養学の時間の調理実習なども楽しいひとときであった。
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