特集 全国助産婦学校学生研究
—岡山大学医学部付属助産婦学校—計画分娩について
中本 みね子
,
洲脇 久子
pp.103-106
発行日 1969年6月1日
Published Date 1969/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203769
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1.緒論
従来,分娩は熟した柿の実が地に落ちるようにごく自然の現象であるとされてきた.しかし1943年Pageによりオキシトシンの点滴注射が紹介されて以来,単なる陣痛促進にとどまらず,分娩を計画的に行なおうとする試みがはじまった.これは当岡大附属病院産科でもすでに着手され,私達にも「計画分娩」という言葉は耳慣れたものとなりつつある.今後計画分娩は増加し,進歩と改善が加えられていくものと思われる.そこで私達は現在行なわれている当病院の方法に基づき,分娩を計画的に行なうという画期的な行為が,従来の自然分娩と比較してどのような利点を持っているか不自然な点はないか,母体や児にどのような影響をおよぼすのか,それらを知る事により私達助産婦はどのように産婦や児を取扱わねばならないかなど,計画分娩に対する助産婦のあり方を考える事ができればと思い,この研究を始めた.
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