特集 全国助産婦学生研究論文集・1
指導者の立場から
双胎分娩を考えるについて
宮本 秀子
pp.120
発行日 1974年2月25日
Published Date 1974/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204666
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双胎分娩に伴いやすい異常を,ほとんど経験したこのケースを通し,妊娠中からの十分な管理と,分娩時の十分な予測のもとに行なう観察の必要性及び救急事態に対応できる分娩準備の重大さを,改めて認識させられたと思う。
さらに,妊娠・分娩・産褥を通じておこる不安,恐怖には数限りないが,妊産婦自身が,それを克服していく過程で,私たちはどのようにニードを把握し,不安除去のための援助を行なっているであろうか。あまりにも複雑な経過をとり,学生自身も途方にくれた時期もあったようであるが,一つの試みとして"交換日記"などを通して少しでも妊産婦に接近することができたことは,対象を理解する上に非常に効果的な事例研究であった。
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