特別寄稿
助産婦と性教育(1)
唐沢 陽介
1
,
入内嶋 明美
1
1三楽病院付属助産婦学院
pp.44-50
発行日 1973年2月1日
Published Date 1973/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611204476
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1.はじめに
日進月歩の現代社会にあって,助産婦の果たすべき役割も,好むと好まざるとにかかわらずその姿を変えつつある。古くは分娩室,新生児室,あるいはその周辺にのみ限られていた助産婦業務が,妊娠,分娩,育児といった一連のことがらを離れて,広く社会へ拡大されようとしていることは周知の事実であり,現実に各方面へ活躍の場を求めて積極的な精進を続けている助産婦も決して少なくないと思う。
最近しばしば耳にする言葉に‘助産婦業務の確立’なるものがある。これは時として業務の縮少を意味するがごとき印象を与えるが,この場合の確立とは,新分野の開拓をも含んでいると解すべきであり,さらにいえばこれなくして真の確立はあり得ないといっても過言ではない。
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