新生児・乳児の対症看護シリーズ 発育異常
運動機能
新井 清三郎
1
,
伊達 ゑり代
2
1静岡大学教育学部
2静岡済生会病院
pp.24-29
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611203464
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はじめに
運動機能は,神経筋肉組織の発達に従って分化発達していく.発達の状態には,多少の個体差があるが,しかしそこには共通する法則が見出される.すなわち,一定の順序とテンポが存在する.全体運動から特殊運動が分化し,特殊運動は頭部から尾部,躯幹から末梢に向って分化していく.たとえば,新生児の時は,光や音に対して一様につっぱったように全身で反応するが,生後2カ月経ると,光の方を見ることができ,6,7カ月では,見たものあるいは音のする方へ積極的に手を伸し掴もうとする.
このように正常な発達は規則的な段階を追っていくが,ひどい遅れや偏たりのある場合は,なんらかの欠陥や障害を疑ってみなければならない.
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