Japanese
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綜説
卵管の運動機能に関する研究
Studies on the movement of Fallopian tubes
一条 元彦
1
Motohiko Itijo
1
1東北大学医学部産婦人科学教室
pp.631-643
発行日 1960年7月10日
Published Date 1960/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202235
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Ⅰ.緒言
卵管の卵輸送機能は不妊症或は子宮外妊娠の成因とからんで生殖生理学的に重要な課題である。卵輸送機序には趨化性・線毛運動・筋運動が考えられて居り,後2者は其の2大主張である。然し線毛運動説はCrosser5),Bowditch,Wymann,山田28,29)等が線毛の仕事能力を極めて強調しているにも拘わらず,実際の卵や卵類似物質に対する運搬能は橋本3),Sobotta6),Martiusの観察に依ると否定的で,且つ卵管上皮の性周期的変化もFrommel,Moreaux1),Tietze2),山岡4),West—mann18),大田,湯原等に依れば卵輸送の時期に線毛が欠除乃至減少する事が知られ,線毛運動説を不都合ならしめている。
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