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助産婦教育の現状に思う
村岡 八千代
1
1神奈川県立母子保健センター
pp.20-25
発行日 1965年1月1日
Published Date 1965/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202894
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"今の助産婦がどうやって育っているか"ほんとうは,その道を辿ってきた助産婦同士がこのようなことに思いをいたすのは,釈迦説法的な匂いを打消すことができない.けれども,看護教育制度が云々されている矢先だから,もう一度自分たちがどうやって育てられ,どんなふうに助産婦の卵として扱われてきたか,ということを振り返ってみて,その良さなり,捨てがたい部分なり,または欠陥等を細かく分析してみる必要があるのではないかと考えたのです.助産婦の多くの者が学校教育法に基づいた学校にすべきだと叫んでいるのは事実だし,仕事の量や責任の重さや,夜の勤務の多いことが,他の看護職と比べて,比較にならないほどの率であることや,それに対して応分に遇されていないことも不合理といわれる問題点ではないかと思う.これらの点については今後私どもの間で十分論議し,関係官庁,為政者間に理解を促し,政治的に実施の運びにもってゆくようにすることはもちろんですが,それらは一応措いて,助産婦の育てられるコースについて焦点をおいてみたいと思います.そしてそのことを通して現状をいろいろの角度から見つめてみることにしたいのです.
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